電気と保安 2019年 秋季号 Vol.279 東北電気保安協会
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86420332956532826835422664229発生件数図3 感電等死傷事故件数の推移(被災者別)チップコンベア平成30年度の感電等死傷事故は4件で、前年度と比べ4件減少しました。被災者別に見ると、作業者によるものが2件、公衆によるものが2件でした。(図3)チップコンベアの修理中に損傷していたモーター引き出し線からコンベア本体に漏電、作業中の被災者が感電したもの。※チップコンベア:開先加工機の切削チップを機械から排出する装置・ 事故を起こさないためには、主任技術者を中心として、設置者、従業員、関係事業者などすべての関係者による高い保安意識の共有が必要です。・ 今一度、電気工作物の保守管理の意識レベルを上げ、電気を安全・安心に使用できる環境を構築するため、日々の電気保安活動をお願いします。(件)公衆:作業者以外の者作業者:電気関係の作業に    従事している者10111111114121021222324252627282930年度2 感電等死傷事故●感電事故事例:平成30年8月事故原因・チップコンベア本体に接地が施されておらず、技術基準に適合していなかった。 ・従業員に対して電気保安教育・訓練を実施していなかった。・チップコンベアの点検がされていなかった。・工作機械の修理作業手順書・マニュアルがなかった。・ 事故発生の一週間前、絶縁監視装置の漏電警報が発報されたが電気管理技術者が漏電に気付くのが遅れ、気付いた時は復帰していた為、連絡を取り合わなかった。また、事故当日も発報されたが復帰したので連絡をしなかった。感電事故防止のために・ 感電死傷事故等の重大事故は、1つの要因により発生していることは少なく、日頃の点検業務におけるわずかな見落としや作業前の確認・連絡ミス、保安意識の低下等複数の要因が積み重なった結果です。

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