電気と保安 2019年 夏季号 Vol.278 東北電気保安協会
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オートメーションラインの食品安全管理どらやき生地流しどらやき放冷5料と資材を使って作ったかということをすべて記録しデータ化しています。もちろん製造工程において異物混入が絶対にないように厳重に管理しています。今までに毛髪など異物混入したことは1件もありません。取引先にとって、こうしたデータが情報開示されれば安全・安心につながるということです。   パックにもし微細な穴が開いていれば、人の目ではチェックできませんが、独自の方法でラインからはじかれます。つまり納入まで空気が侵入することによる劣化が起きず、カビも生やさせないということです。渡邉:認証規格が基盤となって、しみず食品の商品づくりの大きな特徴になっているという印象を持ちました。田中:「しみず食品の特徴は?」と問われたときに「フルオートメーション化されて、安全・安心で全部作ります」「大量に発注が来ても対応ができます」「お客さんのPB(プライベート・ブランド)を様々な形で提案できます」という3つのことをお答えしています。海外輸出などもこの国際規格があればこそ、成り立ったものでした。安全安心を満たしている工場でないと生き残れないと思っています。安全とは何?、納入先が求めているものは何?、と常に自問し、厳しく積み重ねていくこと。それに耐えうる会社であるようにしようというのは一つの私たちの姿勢と思っています。渡邉:従業員にとっても、この工場で働くことの意味というか、やりがいというか、食品会社としての役割を誠実に追求している職場で働く意欲につながるのではないでしょうか。田中:そう思います。震災から復興して、マイナス渡邉:最後ですが、こうした重要度の高い管理が行われている工場運営の中で、とくに留意されていることはありますでしょうか。田中:私たちの工場は、ほとんどの工程でコンピュータ管理された製造ラインを使っています。当然のことながら、電気の安定供給ということと機械設備の精度の高い安全運転ということが重要になります。万が一にも、電気の供給停止などが発生しないようにということが、いちばん気になる部分です。渡邉:弊協会も常日頃、しみず食品さまの生産設備の保守管理、安全管理という重要な役割の一端を担わせていただくという思いで、業務に従事させていただいています。電気の安全や電気設備の保守管理、また従業員の方の作業安全確保についてのセミナーなども実施していますので、何でもお申しつけいただければと思います。田中:電気設備の保守管理、従業員の安全対策なども含めて、ぜひ今後ともご指導いただければと思います。渡邉:本日は、品質管理へ向けて弛まぬ取組みを続けている御社のお話を聞かせていだき、また専務の懐が深いお人柄に接して、大きな感銘を受けました。お忙しいところお時間をいただき感謝いたします。ありがとうございました。から始まって、必死にみんなもがいてようやく会社として回っていくようになった。今やっとゼロ地点に来たかな、という気がします。社長も震災に遭って学んだことが多かったとよく言っています。以前よりも売上の勢いのペースはゆっくりですが、「確実に働いて、確実に儲かって、ちゃんと休めるというのは、もしかしたら今の時代に一番合っているのかもしれないね」と言っています。品質と信頼性を高めるために

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