電気と保安 2019年 夏季号 Vol.278 東北電気保安協会
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写真1 構内第一柱 下部ボックス(エネルギー監視装置本体)写真2 エネルギー監視装置及び制御装置1株式会社ハードオフコーポレーションさまは、リユース事業の最大手として全国に800店舗以上を展開されており、循環型経済社会への貢献をとおし、地球温暖化防止に向けた環境活動に取組まれておられます。ハードオフ・オフハウス・ホビーオフ・ブックオフ新潟女池店さまは、電気式エアコンを使用し、エアコン室外機の屋上設置や受電設備の設置形態から、他の店舗で導入している従来のデマンド監視装置では、自動負荷制御の導入が難しい状況でした。また、「デマンド警報時に、繁忙時は空調機を停止させることが煩わしい」というお話しがありました。そのため、他の店舗で試験導入していたエネルギー監視サービスの自動負荷制御の実績が良好であったことから、新潟女池店への導入拡大についてお話をいただきました。2 システムの概要構内第一柱の電力会社のスマートメーターと、空調室外機の双方にゲートウエイ通信機を設置し、スマートメーターのデータをクラウドで処理することから、デマンド監視装置を設置する必要がなく、比較的簡単・安価に導入ができました。今回、屋上の空調室外機8台(圧縮機容量合計56kW)を、目標電力超過時に出力70%に、限界電力超過時に出力40%に制御することで、空調室内機を停止させることなく運転することができました。4 効 果新潟女池店さまのデマンドピークは毎年夏季にあり、平成30年8月は日本全国を猛暑が襲い、隣接する三条市では40.7℃、新潟市でも39.9℃と過去の記録を更新したにもかかわらず、店内の室温変化がほとんどなく、自動で出力制御ができました。この結果、当初の契約電力の124kWは、デマンド目標設定した97kWに抑えられ、27kWを削減することができました。5 お客さまの声「エネルギー監視サービスの月額手数料を差し引いても、年間30万円以上の経費削減につながり、社員の省エネ意識も高まった」と喜んでいただきました。現在、4店舗に導入し成果が出ており、費用対効果のある店舗については順次拡大を図りたいとのご要望があります。加えて、お客さまは省エネに積極的に取組んでおられ、照明のLED化等を進めるとともに、エネルギー監視サービスにより電気使用状況を確認しながら、電気使用量の削減に向けて取組みたいとのお話しがありました。エネルギー監視サービスに関する概要はホームページにてご確認いただけます。また、空調室外機は機種により制御すべき内容に違いがあることから、弊協会検査員又は最寄りの事業所までお問い合せをお願いいたします。構内第一柱エネルギー監視装置本体キュービクルエネルギー監視装置及び制御装置(壁面に設置)(写真2)(写真1)ダイキン製 空調機 RZYP280AA 合計8台(圧縮機7kW 消費電力 暖房時8.09kW・冷房時7.65kW)1 エネルギー監視サービス〈スタンダードプラン〉導入の経緯3 ポイント空調デマンド自動制御配置図エネルギー監視サービスによる省エネ~ハードオフ・オフハウス・ホビーオフ・ブックオフ新潟女池店さまの省エネの取組みのご紹介~

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