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東東配線が隠れていた箇所配線が隠れていた分電盤4不要となった配線が撤去されず活線状態だったために漏電に至った事例を紹介します。2月中旬、ある中学校の職員の方から「朝5時30分に登校すると漏電火災警報器が鳴動していた。校舎内を確認したが、特に異常や不具合は無く、数分後に漏電火災警報器が自動的に復帰した。しかし、安全上不安なことから点検してほしい」と連絡があり出動しました。40分後、学校に到着し主事さんと先生方に問診をしましたが、特に変わったことはないとのことでした。屋外キュービクルから調査を行いましたが、現状では漏電発生はなく、校舎を外観点検しましたが異常は認められません。漏電箇所を特定するため、屋外キュービクルの電灯25回路・動力16回路を8回路毎に絞り、漏電探査装置を取付けし様子を見ることとしました。漏電が発生するのは短時間で、回路数が多いことから少し日数を要すると思い、近隣のお客さまの点検時に毎日学校を訪問し探査装置を確認してきました。6日後、漏電探査装置を確認したところ、校舎2階電灯盤に漏電表示が残っていたことから、さらに調査を進めると、電灯分電盤内のアース銅バー裏側に、テーピング処理された配線が隠れており、活線状態で盤に接触し漏電していました。数年前に増設した校舎の電灯分電盤内で、不要配線のテーピング処理が不十分だったことから、冬期間、校舎内の気温が下がり、テーピング処理部分に付着した埃や湿気により漏電したものです。登校後、空調暖房機を入れると校舎内の温度が上がり湿気が蒸発、漏電が解消されるという事象が繰り返されていました。2階分電盤の元ブレーカーをOFFにして不要配線を撤去し復旧しました。教頭先生からは「漏電火災警報器が鳴動して、復帰する状態が何日か続いて非常に恐怖でした。その都度対応していただきありがとうございました。」と感謝の言葉をいただきました。不要な配線により、付着した埃や湿気で漏電にいたることもあることを知ることができた事例です。お客さまに安全安心な電気設備をお使いいただくため、日々の点検から設備改修の重要性をご理解いただけるように、問診や対話によりコミュニケーションを図ってまいります。むつ事業所 木下 直哉〔状況〕〔調査〕〔原因〕鳴動!漏電火災警報器、不要配線からの漏電〔復旧〕〔お客さまの声〕〔まとめ〕検査員の現場報告1

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