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花火伝統文化継承資料館「はなび・アム」70万の大観衆を魅了する全国花火競技大会「大曲の花火」ついてお聞かせください。 ここは花火伝統文化継承資料館、愛称が「はなび・アム」と言います。計画の始まりとしては、まず平成26年に、大仙市、大曲商工会議所、大仙市商工会の三者で「大曲の花火」というブランド力をいろいろな産業に活かせないかということから、大仙市花火産業構想というのが策定されました。その中で花火の文化的価値を高めて継承し、地域経済の活性化につなげ、また生涯学習機能を併せ持った交流拠点として「はなび・アム」が建設されたというわけです。 建物は4階建てとなっており、1階と2階が生涯学習のエリアで、市民の方のサークル活動や研修などにご利用いただけます。3階と4階が花火資料館のエリアで、平成20年から花火に造詣の深いボランティア団体の皆さんに、市と協働で国内外の花火関連資料の収集・整理・保管活動をしていただきました。また、全国各地の花火関係者や花火愛好家の皆さんのご協力により、花火大会のプログラムやポスター、記録映像、書籍や古文書など、貴重な資料も収集できました。花火の資料がこんなに揃っているところは、ほかにありません。 3階の資料展示室ではその一部を展示しており、花火伝統文化継承資料館「はなび・アム」館長竹村 宏之さま今季号のお客さま秋田県大仙市「花火大会」は数知れずありますが「全国花火競技大会」と言えば「大曲の花火」。全国から大勢の花火ファンが集まる「大曲の花火」の歴史や文化を広く発信するべく、地元大仙市に花火伝統文化継承資料館「はなび・アム」がオープンしました。貴重な資料や「はなびシアター」なども備え、多くの人に愛される資料館を目指しています。本日は「はなび・アム」竹村 宏之館長をお訪ねし、弊協会大曲事業所長 畑本 稔がお話をうかがいました。東北電気保安協会大曲事業所長畑本 稔の賑わい創り出す「はなび・アム」─ 今年8月5日にオープンした、この施設の特徴に花火伝統文化継承資料館 はなび・アム さま国の花火師が競う大曲の花火─「大曲の花火」の歴史について教えてください。 一般には「大曲の花火」で親しまれていますが、正式名称は「全国花火競技大会」と言います。1910年(明治43年)に「奥羽六県煙火共進会」が開催されたのが始まりで、途中戦争などで中断がありましたが、今年で92回目になる、古い歴史を持っています。毎年8月最終土曜日に、大仙市大曲地区の雄物川河畔で開催されますが、約70万人の方が全国からいらっしゃいます。その名の通り、全国から選ばれた花火師が競う競技大会で、総合優勝者には全国で大曲と土浦の2カ所しかない内閣総理大臣賞が授与されるほか、経済産業大臣賞、文部科学大臣賞、中小企業庁長官賞、秋田県知事賞もある、非常に権威のある大会です。 競技は、夕方に始まる昼花火の部と、夜花火の部から成り、夜花火の部は10号玉の部と創造花火の部で競われます。競技の合間にテーマに合わせて打ち上げられる、幅900mにわたるワイドスターマイン「大会提供花火」も、大変な人気となっています。全街2

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