電気と保安 2018年 春季号 Vol.273 東北電気保安協会
9/20

2040左00EA右GLℓEGE==ℓL7608010080604020短絡線R4LℓR3:2L-ℓR4:ℓR1R2R3̶R42L-ℓ̶̶̶R1̶R2R1̶R2表1【マーレループ法測定データ】【マーレループ法回路図】図3【高圧CVケーブルの概略図】図4※シールド測定に係る接続点の接触抵抗を小さく保つことに注意すれば正確な測定値が得られ取扱いも容易です。ただし、地絡点に電流を流す破壊試験となり、試験を行ったケーブルは地絡箇所を修理しない限り使用することはできません。ケーブル不良が確定した後に、事故点を推定するための試験となります。探査対象の高圧ケーブルは3線のうち1線が地絡状態(0メグオーム)となっており、その他短絡や断線等の異常が無いことを確認しました。測定で得られたデータから、地絡点が発電所高圧電気室側から約2,100mの地点であることが推定され、結果をもとに改修方法について検討されることとなりました(表1)。精度の高い測定結果を得るために、高圧ケーブルの両側端から測定を行いましたが、操作盤側への移動経路は、山中のため車両が進入出来ない区間があり、探査器は多少重量があることと、試験電源(100V)も必要となるため、移動と運搬の面で苦労しました。測定場所発電所高圧電気室側から中間操作盤側から今回のようなケーブル内部(図4)の絶縁破壊による地絡点探査の他にも、ケーブルのシース(外装)絶縁不良点の探査や、広範囲に埋設された低圧ケーブルの地絡点探査、埋設ルート探査など、様々な手法や機材を用いた探査の実績があります。総合技術センターでは、事業所単独で実施が困難な電気事故探査や試験の技術支援を行っております。目盛測定端からの距離(Lの倍数[%])健全相R1R2R1・R2:直流電源:測定辺抵抗:ケーブル亘長:測定点から事故点 までの距離∴R1・R4=R3・R22R2̶̶̶R1+R2ℓ=R3R3:2L-ℓの導体抵抗R4:ℓの導体抵抗(p)事故点測定値[%]38.561.5距離[m](全長5456m)2,1013,355

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る