電気と保安 2018年 春季号 Vol.273 東北電気保安協会
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※1 デマンド30分単位の平均需要電力の値。契約電力が500キロワット未満の場合、その月(当月)の最大デマンド値と過去11か月の最大デマンド値のうち、いずれか大きい値が契約電力となる。電気料金の基本料金を決定するもととなる。※2 省エネ運転に対応した室外機でのみ実施可能。高圧スマートメーター自動負荷制御装置1弊協会では平成29年10月1日より、「高圧スマートメーターBルートサービス」(以下、Bルートサービスという。)を活用した新たな「エネルギー監視サービス」の提供を開始しました。今回はこのサービスを利用した弊協会事務所における省エネの取組み事例についてご紹介します。〔 現 状〕弊協会の「あすと長町ビル」(契約電力128kW)では、Bルートサービスを活用したデマンド監視を行っています。冬季の暖房使用時(12~2月)に電気使用のピークを迎えており、デマンド※1の予測値が128kWを超過しそうな場合は、デマンド警報(以下、警報という。)を受け手動でエアコンの運転調整や加湿器の停止などを行い、デマンドの上昇を抑制していました。〔取組みの概要〕今回、「エネルギー監視サービス」の「自動負荷制御機能」を活用し、更なる省エネに取組むこととし、取組みにあたっては、省力化を図るため、空調機の制御を自動で行うこととしました。なお、室内の快適性を維持するため、警報発生時も空調機を停止せず、警報の種類に応じて段階的に室外機の圧縮機の容量を制限して運転(省エネ運転)する方法を導入しました。(表2)※2空調機設置場所空調室外機台数空調圧縮機合計容量執務室会議室本取組みによる省エネ効果は次のように試算されます。この取組みにより、「デマンド抑制の省力化」ができました。また、「電気料金の削減」はもとより、室内環境を維持した「無理のない省エネの実現」が期待されています。「エネルギー監視サービス」についてお気軽にご相談ください。※過去の電気使用実績から空調機の最大負荷率を72%と推定し算出した。4台3台43.1kW20.1kWデマンド値取組前128kW取組後115kW警報種類警報設定値目標電力超過120kW限界電力超過122kW契約電力超過128kWデマンド▲13kW(空調圧縮機の定格容量に対する割合)空調圧縮機制御割合改善効果割合10.2%25%50%50%〔省エネ効果〕〔まとめ〕表1 設置空調機の概要表3 取組みによる省エネ効果表2 デマンド自動制御の概要「エネルギー監視サービス」による省エネルギー

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