電気と保安 2017年 夏季号 Vol.270 東北電気保安協会
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蔵王町に本社と工場を持つ株式会社アステム今季号のお客さま山下:アステムさまは、昭和37年(1962)の創業とうかがいましたが、経緯をお聞かせください。野口:前身の日野設備工業は、父の野口敬三が横浜市内で空調設備の付属品を扱う商社として創業しました。高度成長期で、モノは作れば売れる時代で、高層ビルやボーリング場など建設ブームでした。建物に納入する空調設備もよく売れました。4年後には川崎市に工場を開設し、自分たちで製造もするようになります。山下:時代の背景を見て何にニーズがあるかを見越して製品を選んだのは、先見性、企画力のようなものがあったということですね。角田工場はいつごろできましたか。株式会社アステム代表取締役社長野口 敬志さま2野口:宮城県出身の役員が宮城県角田市との縁を取り持ってくれて、昭和52年(1977)に角田市に工場を建てました。しかし平成に入ってバブル崩壊です。川崎の工場運営は最悪の状況となりました。父もさまざまな対策を模索し 「アステム」さまは、空調設備の吹出口・ダクト・ダンパーなど関連製品を製造販売しています。かつて高度成長期の建設ブームの中で業績は拡大しますが、昭和49年の取引先大手企業の倒産で大きな打撃を受けます。さらにその後のバブル経済崩壊では、業績が悪化し、深刻な経営状況に陥りました。しかし決してモノづくりをあきらめなかった野口社長は、数々の苦難を乗り越え、現在では全国トップクラスのシェアを誇り、職場環境整備の面でも優れた評価のある、全国有数の企業へと成長させました。 本日は、株式会社アステム 野口敬志社長をお訪ねし、弊協会専務理事 山下弘二がお話しをうかがいました。東北電気保安協会専務理事山下 弘二自然豊かな環境の中にあるアステム蔵王工場建設ブームで好調な空調設備宮城県蔵王町 株式会社アステム さま

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