電気と保安 2017年 夏季号 Vol.270 東北電気保安協会
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東堂山昭和羅漢(写真提供)小野町総務課夏井千本桜高柴山17[夏井千本桜] 夏井千本桜は、小野町を代表する桜の名所です。昭和50年、この地区の方々が「郷土を美しい桜の里に、そしてこの桜のもとに郷土の和合を」との願いをこめ、夏井川沿いを両岸5キロメートルにわたり、約1,000本の桜が植えられました。例年4月下旬ごろに満開を迎え、桜の開花時期に「夏井千本桜まつり」が開催され、鯉のぼり100匹を掲揚するほか、夜には桜のライトアップも行われます。幻想的に浮かび上がった桜が川の水面に映る、昼とはまた違った魅力を感じることができ、訪れる人々を楽しませています。[高柴山] 山頂に約3万株のヤマツツジ大群落があり、5月下旬には山頂一面に赤い花が咲き競う絶景スポットとなっています。明治から昭和にかけ、周辺の農家が山頂に農耕馬を放牧し、その馬がツツジの新芽を食べたことが幸いして、このように手入れされたかのような大群落になったといわれています。 小野町側の浮うき金がね登山口からは30分程度で登ることができるため、森林浴やトレッキングに毎年多くの登山客が訪れています。[昭和羅漢像] 満福寺の境内奥に羅漢様とよばれる石像が並んでいます。昭和60年から奉安が始まり、現在460体以上の個性あふれる羅漢様を見ることができます。 自然や人間を愛し、心穏やかに過ごす…そんな毎日を願う人々の願いが込められた表情豊かな羅漢様が語りかけてきます。小野町は、福島県の阿武隈山系の中部、田村郡の南部に位置し、まわりを阿武隈高原中部県立自然公園に囲まれています。北部の高たか柴しば山やまにはヤマツツジ3万株が群生し、東部の矢や大だい臣じん山やまにはアズマギクが群生し多くの観光客を集めており、これらを含め町内の3か所が「福島緑の百選」に選定されるなど、優れた自然環境資源を誇っています。地名の由来は、遥か平安時代まで遡り、桓武天皇より征夷大将軍として朝廷の命を受けた坂上田村麻呂の東征後、救きゅう民みん撫ぶ育いく使しとして当地方を治めた小野篁(おののたかむら)の名にちなみ付けられたとされています。その篁の娘とされているのが、絶世の美女にして情熱的な歌人の小野小町です。その生涯については確かな史実は残っておらず、真実の姿は謎に包まれていますが、小野町は、古くから小野小町の生誕伝説の残る町です。小野町の様々なところで「こまち」の名が使われおり、今もふるさとの夢の中に息づいています。郡山事業所(福島県)◎福島県田村郡小野町■交通手段/[JR利用]磐越東線(ゆうゆうあぶくまライン)小野新町駅より徒歩約20分        [自動車利用]磐越自動車道小野ICより約10分■問い合わせ先/小野町産業振興課 ☎0247-72-2111 URL:http://www.town.ono.fukushima.jp/『きらめく人と自然 あったか小野町』

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