電気と保安 2017年 夏季号 Vol.270 東北電気保安協会
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電気工作物別11全お客さまの約半数にあたる約28千軒になります。(図4)指導事項のお客さま軒数、件数とも、指摘事項と比較して多くなっています。指導事項は、法令に抵触していないものの、そのまま使用すると電気事故につながるおそれがある電気設備が多数残っていることから、引続き改修の必要性を丁寧にご説明してまいります。指摘事項の主な内容としては、「負荷設備」は電線路・使用機器の絶縁不良、使用器具の損傷などがあります。また、「接地工事」では、接地工事がされていないもの又は接地抵抗値が高いものとなっています。指導事項の主な内容としては、「受電設備」は変圧器及び高圧コンデンサなど、「引込設備」は区分開閉器及び避雷器といった高圧機器の老朽化によるものとなっています。につながるおそれが大きいものですので早急な改修が必要です。指導事項については、重要な高圧機器の老朽化によるものが多く、工場やビルなどで一度高圧機器が故障して停電が発生すると、復旧まで数日間の営業停止を招くおそれがあります。実際に、改修しないまま使用し、それが原因で構内が全停電となったが交換する機器の在庫が無く、復旧に数日を要した事例や、それに伴い生産活動に重大な影響を与えた事例も過去に数多く発生しています。お客さまにおかれましては、指摘事項の速やかな改修や指導事項の計画的な更新をお願いいたします。その際には、弊協会でも改修・更新のご提案をさせていただいておりますので、お近くの事業所又は担当検査員にご相談ください。引込設備受電設備受・配電盤接地工事構造物配電設備負荷設備非常用予備発電装置蓄電池設備2,661998 486 4,8304,342122 1,6331,7591,0836,5604,3686,24010,000191 28 0図4 平成28年度末 指導事項のお客さま軒数(軒)60,00050,00040,00030,00020,00010,0000図5 平成28年度 電気工作物別指摘数と指導数の比較(需要設備)53,94027,974全お客さま軒数指導事項有21,250 7,51416,24020,00030,00040,00050,000H28FY指摘25,966指導事項無82,31960,00070,00080,00090,000(件)H28FY指導2 指摘事項・指導事項の電気工作物別の傾向平成28年度の電気工作物別の内訳としては、指摘事項は「負荷設備」、「接地工事」、「引込設備」の順で多く、指導事項は「受電設備」、「引込設備」、「構造物」の順で多くなっています。(図5)3 まとめ今回は、指摘事項及び指導事項についてご紹介しました。指摘事項については、法令に抵触していることはもちろんのこと、感電や電気火災などの重大な電気事故

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