電気と保安 2017年 春季号 Vol.269 東北電気保安協会
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16PCS警報履歴画面接続箱内変色した端子変色した端子を切り離した状態太陽光発電所のパワーコンディショナー(以下「PCS」という。)が停止した原因調査事例をご紹介いたします。ある太陽光発電所で「発電が停止している」との連絡を受け、現地で弊協会事業所の職員が対応しました。点検の結果、警報履歴から前日に保護装置が直流過電流を検出しPCSが停止したこと及び周辺地域で落雷があったことを確認しました。また、太陽電池モジュールとPCSの間の接続箱の一つで逆流防止ダイオードに接続されている配線端子が変色しているのを発見しました。保護装置では直流過電流の警報が継続していないことから、配線端子の変色箇所が原因と推測し、その回路を切り離してPCSを起動したところ、運転状態に移行し復旧することができました。後日、総合技術センター職員が現地に同行し発生原因について調査を行いました。まず、PCS警報履歴を確認したところ、事業所で対応したとおり直流過電流を検出した履歴がありました。次に、変色した配線端子に接続されている逆流防止ダイオードの順方向電圧測定を行いましたが、異常は認められません。一旦、太陽光発電を停止して切り離していた配線端子を接続し、PCSを起動したところ正常に運転しました。停止した時の状況は再現できませんでしたが、原因として次のことが考えられました。太陽光発電所のパワーコンディショナー停止の原因調査に関わる技術支援

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