電気と保安 2017年 春季号 Vol.269 東北電気保安協会
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東東漏電していたコンセント点検すると中に水が溜まっていました漏電の原因が使用している家電製品やコンセントではなかった事例を紹介します。気温30度を超える真夏の午前10時18分、お客さまに設置している低圧絶縁監視装置の警報を受信しました。ただちにお客さまに電話連絡をして「監視装置の警報を受信しました。何か変わった事はありませんでしたか」とお伺いしたところ、「特段変わった事はありません」との回答が返ってきました。しかし、受信した警報の状況から出動することとしました。11時00分頃に現場に到着し、お客さまに警報が続いていることをご説明したところ、普段と変わらず電気も使用できており、保安協会がわざわざ駆けつけたことにちょっと不思議に思われている様子でした。電気設備の鍵をお借りし、電源側にあたるキュービクル設備から漏電個所の調査を開始したところ、まもなく事務室のコンセント回路が漏電していることが判明したことから、この回路を開放したところ、警報は停止しました。事務室内のコンセントを見て回ると、床のコンセント1カ所の周りに水が染みたような跡があり、内部を点検するとなぜか中に水が溜まっていました。布で水は吸い取りましたが、お客さまには改修をしてから使用されようお願いしました。お客さまに確認したところ、前日の豪雨で、漏電の原因となったコンセントの近くで、雨漏りがあったとのことでした。その雨水が、コンセントに溜まって漏電したものと推定されます。「使用していないコンセントが漏電の原因とは驚きました。すぐ来ていただき、原因が分かって安心しました。」と感謝のお言葉をいただきました。雨漏りや誤って水をこぼしたときは、周囲にコンセントや電気製品がないかを確認することが重要だということを実感した事例でした。また、夏場で汗をかいた状態でコンセントに触れた場合、感電の恐れもあった事例です。お客さまには、改めて感電防止のため濡れた手でコンセントに触れないようお願いいたしました。4秋田事業所 池田 隼人〔状況〕〔調査〕使用していないコンセントが漏電 ~水は電気の天敵!?~〔原因〕〔お客さまの声〕〔まとめ〕検査員の現場報告1

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