電気と保安 2017年 春季号 Vol.269 東北電気保安協会
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新潟市歴史博物館の遠景プロジェクションマッピングも人気を集めている(昨年は9月16日~19日に開催されました)─ いくつかの建物や機能の複合体のような施設に見受けられますが、どんな特徴がありますか。 新潟市歴史博物館(愛称「みなとぴあ」)とは、旧新潟税関庁舎を含む敷地全体のことを指します。そのため博物館機能を持つ新設の建物は博物館本館と呼んでいます。 当施設全体の特色として、文化財が集中していることがあげられます。旧新潟税関庁舎が国の重要文化財であることに加え、旧新潟税関の敷地は国の史跡、そして歴史的建造物として移築復原された旧第四銀行住吉町支店は国の登録有形文化財になっています。史跡、重要文化財、登録有形文化財といった国の文化財がこれほど集中するエリアは市内に他にはありません。こうした文化財を巡る楽しみも館の大きな魅力の一つです。また夜間には、文化財を含むそれぞれの建物がライトアップされるので、夜景を楽しむスポットにもなっています。今季号のお客さま緯についてお聞かせください。 当施設は、港町新潟の歴史と深く関わっています。安政5(1856)年に江戸幕府が諸外国と結んだ修好通商条約によって、新潟は開港5港の一つに選ばれました。日本海側では唯一の開港場です。そして明治元年11月19日(1869年1月1日)に新潟は開港します。関税業務を行う役所として新潟運上所が建てられ、それが重要文化財旧新潟税関庁舎として現存しています。旧新潟税関庁舎は昭和47年から新潟市郷土資料館として活用されてきましたが、重要文化財であることに加え、木造の小規模な建物であったことから、さまざまな制約や障害が生じました。特に防犯・防火、資料の収蔵環境に関しての不備は、重要な歴史資料を扱う施設として致命的でした。そこで新設の博物館が求められ、新潟市歴史博物館の建設に至りました。新潟市歴史博物館「みなとぴあ」館長小林 昌二さま(新潟大学名誉教授)明治初期の新潟税関庁舎新潟県新潟市中央区に「新潟市歴史博物館」があります。洋風建築の建物や堀があり、新潟の往時の雰囲気が味わえる文化と情緒の香り豊かなスペースの中で、港町新潟の歴史を深く実感できる施設として人気を呼んでいます。本日は、新潟市歴史博物館 小林昌二館長をお訪ねし、弊協会新潟西事業所長 後藤 元がお話をうかがいました。東北電気保安協会新潟西事業所長後藤 元の文化財が集中するエリア新潟県新潟市 新潟市歴史博物館 「みなとぴあ」 さま治元年、新潟の歴史的な開港─ 2004年に開館されたそうですが、開館までの経明国2

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