電気と保安 2017年 春季号 Vol.269 東北電気保安協会
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空調機(室外機更新後)弊協会のある事業所において、空調設備が設置後16年を経過しており、経年劣化による故障の発生のほか、冷暖房性能の低下による消費電力の増加が懸念されていました。そこで、空調機の性能向上による使用電力量の削減が期待できることから、省エネタイプの空調設備に更新しました。事業所内に設置されている空調機(室内機16台、室外機2台)の一部(室内機7台、室外機1台)を更新しました。表1のとおり、更新後の空調機は、更新前のものに比べ同一の冷暖房能力でも消費電力が約16%削減できることがわかります。冷暖房能力(kW)31.528.0暖房冷房空調設備更新による省エネ効果は稼働時間から表2のとおりと試算でき、更新前に比べ約35%の年間使用電力量の削減が期待できます。年間使用電力量(kWh)原油換算使用量(㎘)当該事業所は、弊協会が職員の技術研修用に設置している太陽光発電所「相馬野馬追の里ほあんソーラー」の最寄事業所となっており、研修の際は会議室を机上研修に使用しています。これにより空調機の使用頻度が増え、使用電力量の増加への対応が課題となっていました。空調機を更新してから日が浅いため、年間を通じた具体的な削減効果は検証中ですが、更新前に比べ使用電力量の削減につながることが期待されています。お客さまにおかれましては、相当の年数を経過した空調設備をお使いの場合、大きな省エネの効果が得られることから、設備更新をご検討の際は補助金の制度も含めて弊協会にお気軽にご相談ください。※冷暖房能力は更新前・更新後とも同じ〔省エネ効果〕※年間稼働時間800時間、月毎の平均負荷率を1.6~43.4%とした場合の試算値。〔まとめ〕空調機(室外機更新前)※中小企業等への省エネルギーの設備導入支援を行うことで投資を促進し、生産性を向上させることを目的としての「中小企業等省エネ・生産性革命投資促進事業費補助金」、工場・事業所単位での省エネ・電力ピーク対策や事業所間の省エネ対策を目的とした「エネルギー使用合理化等事業者支援補助金」などの制度があります。定格消費電力(kW)更新後8.779.74更新前10.511.8更新前1,6630.422削減効果(%)16.517.5更新前2000年1原町事業所製造年更新後2016年削減効果35.5%36.3%〔目 的〕〔実施内容〕表1 空調設備の更新の概要表2 空調設備更新による省エネ効果更新後1,0730.269事務室の空調設備更新による省エネルギー

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