電気と保安 2016年 秋季号 Vol.267 東北電気保安協会
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エアカーテン取付け冷蔵ケースパッキン劣化熱画像焼肉ヤマト 盛岡みたけ店さま冷蔵ケース(通常画像)1株式会社ヤマトさまは、昭和61年の創業で岩手県を中心に焼肉店を12店舗展開されています。焼肉はもちろんのこと本場の盛岡冷麺も好評です。株式会社ヤマトさまでは、新規店舗をオープンする際、照明器具はLEDを、給湯にはヒートポンプ式給湯器を導入するなど日頃から省エネに取組んでおられます。しかし、既存の店舗では、来店するお客さまに快適に過ごしていただける環境づくりと、店舗の省エネを両立させるため大変苦慮されていました。そこで、お客さまから弊協会にご相談があり、株式会社ヤマトさまが希望する5店舗について、店内を歩きながら省エネできる個所をさがす“ウォークスルー診断”を、1店舗当たり約2時間かけて実施させていただきました。〔診断結果及び対応〕省エネ診断で、プレハブ冷蔵庫の冷蔵ユニットが約20年を経過している店舗があったことから、最近の冷蔵庫はインバーター制御で省エネ性が高いことをご説明し、早期の交換について提案いたしました。また、冷凍庫にエアーカーテンが無く、扉の開閉時に冷気が外に出ていくため、無駄が大きいことを説明いたしました。その後、お客さまと専門の冷凍機会社と相談された結果、プレハブ冷蔵庫の室外機の更新と、冷凍庫の出入口にエアーカーテンの取付けを行うことになりました。その結果、1年間で約8,800kWh、電気料金にすると約19万円の削減に成功しました。(設備投資約30万円)一方、別の店舗で熱画像診断を実施したところ、ジョッキを冷やすための冷蔵ケースから冷気が外部に漏れている箇所がありました。原因は、冷蔵ケースを10年以上使用しており、パッキンのゴムが経年劣化により硬化し隙間ができたためと判明しました。冷気が漏れると冷却効率が低下し、冷蔵庫が頻繁に運転するため無駄に電力を使用することを説明し、今後パッキンの交換を検討していただくこととしました。〔まとめ〕お客さまからは「今までと違い外部の方の異なる視点でチェックしていただいたため、新たな無駄を発見することができました。また、社内の刺激にもなり良かったです。」とのお話をいただきました。今後は、店長会議において省エネセミナーを行い、水平展開を図られる予定となっています。岩手事業本部〔省エネ診断〕エネルギー使用の無駄を知る「省エネルギー診断」~株式会社ヤマトさまのご紹介~

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