電気と保安 2016年 秋季号 Vol.267 東北電気保安協会
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骨寺村荘園遺跡厳美渓中尊寺金色堂の覆堂種類の豊富な餅(写真提供)宗教法人中尊寺、一関市商業観光課21一関市は、岩手県の最南部に位置し、県の玄関口として、そして800年前までは奥州藤原氏の都であった平泉の玄関口として、古くから栄えたところです。今回は、一関市内の西側に位置する厳美町をご紹介いたします。厳美町本寺地区には、平泉中尊寺に現存する奥」に描かれた中世の荘園の「陸景観と、ほぼ近い形で良好に保たれている全国的にも貴重な遺跡「骨寺村荘園遺跡」があります。現在もこの伝統的な農村景観が維持されており、「世界遺産平泉」の追加登録を目指しています。一関市には、西に「厳美渓(げんびけい)」、東に「猊鼻渓(げいびけい)」という全国的にも有名な渓谷があります。厳美渓は、秋田・宮城との県境にある栗駒山(須川)を水源とする磐井川の浸食によって形成された渓谷です。巨岩や滝、浸食によって丸く削られた岩(甌おう穴けつ)が見ものです。厳美渓にきたら、ぜひ試していただきたいのが名物「空飛ぶだんご」。岩場のカゴにお金を入れて木槌を鳴らすと、対岸からロープを伝ってだんごが届くという楽しさと、美味しさが味わえます。厳美町から秋田県へ通じる国道342号線沿いには、厳美渓周辺から須川までの40キロほどののくにほねむらでらつむず図え絵村寺骨国間に7つの温泉があります。標高1,126メートルに位置する温泉や、ブナに囲まれた温泉、厳美渓を眺めながら入れる温泉など、それぞれに特徴があり、温泉めぐりを通じて四季折々の厳美を満喫できます。一関地域には、江戸時代からもち文化が受け継がれており、「もち食儀礼」という伝統があります。冠婚葬祭や農作業の節目、季節の行事などの場面で、もちをついてふるまうもので、バリエーションは300種類以上といわれています。道の駅や市内の多くのお店で提供されており、たくさんの種類のお餅をひと口ずつ楽しむことができます。また、今年11月には通算5回目となる「全国ご当地もちサミット2016in一関」が開催されます。一関市のとなりの平泉町には、「世界遺産(文化遺産)平泉」があります。浄土思想に基づいいて造られた、多様な寺院・庭園・遺跡が良好に保存されています。中尊寺・毛越寺をはじめとした遺産とともに、奥州藤原氏の浄土思想を体験しにいらしてください。[千年もの間、形を保つ田園風景][空飛ぶだんご?][温泉でゆったり][お餅、たくさんの種類があります!][おとなりは世界遺産 平泉]一関事業所(岩手県)◎岩手県一関市厳美町■交通手段/東北自動車道一関インターより車で約10分、JR一ノ関駅より車で約20分■問い合わせ先/一関市商業観光課 ☎0191-21-2111 URL:http://www.city.ichinoseki.iwate.jp/ 『温泉と餅文化の息づく町』一関市厳美町

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