電気と保安 2016年 夏季号 Vol.266 東北電気保安協会
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千田精密工業本社・前沢工場東北電気保安協会専務理事山下 弘二2山下:沿革によりますと、独立されて間もない頃に高額と思われる工作機械を導入していますが、資金調達ではご苦労されたのではありませんか。千田:創業は何にもわからないところからのスタートでしたが、自分でやるからには地元の企業からではなく外のお金を稼がないと地元はよゆることを覚えましたね。ただ私は、誰かにおんぶに抱っこをするような形での生き方はとるべきではないと思っていたので、自分で一からやってみようと思って事業を始めたんです。東京の機械の中古屋さんで機械を買ってきて、自分の古い家を改造して仕事を始めました。それが創業、33歳の時です。今季号のお客さま山下:昭和54年創業ということですが、千田社長のものづくり人生でどのような意味を持つものでしたか。千田:私は、水沢の職業訓練校で初めて機械という分野に入ったんです。卒業後は花巻の大きな機械工業の会社に入りました。私自身は就職というより、さらにいろんな現場の技術を覚えて自分を鍛えようという感覚でした。だから先輩たちや上司と関わり、あらゆることに積極的に挑戦しました。可愛がられて、いろいろなことを教えてもらいました。結局、この会社で17年働きましたが、機械工作のあら株式会社千田精密工業代表取締役千田 伏二夫さま岩手県奥州市に本社がある株式会社千田精密工業さまは、単純加工の大量発注は受けず、難易度の高い精密加工・部品製造を専門に行っている技術者集団。創業時から難しい精密加工技術に挑戦し続け、やがて本格的な試作品の依頼や製造の注文が全国から入るようになり、その技術は世界レベルとの評価を得ています。本日は、株式会社千田精密工業 千田伏二夫代表取締役をお訪ねし、弊協会専務理事 山下弘二がお話しをうかがいました。人の巡り合いに支えられた仕事岩手県奥州市 株式会社千田精密工業 さま

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