電気と保安 2016年 夏季号 Vol.266 東北電気保安協会
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東通牛           ホタテ(写真提供)東通村総務課21東通村は、本州最北端青森県下北半島の北東部に位置する、東西24km、南北32kmの細長い村です。西にむつ市と横浜町、南に六ヶ所村に隣接しています。村周囲は、北に津軽海峡、東に太平洋と、2つの海に囲まれ、約65kmに及ぶ海岸は、寒暖流魚介類と海藻類に恵まれた漁場となっています。気候は、下北半島の東側に位置することから、偏西風(ヤマセ)の影響を強く受け、年平均気温は約10度前後と冷涼な気候です。かつて霊場恐山の修験山伏が舞っていたものが、約600年前、目名不動院によって下北に伝えられたとされるもので、28の演目からなり、権現舞、儀礼舞、武士舞、修験舞、道化舞に区分されています。平成元年には、国の重要無形文化財の指定を受けました。正月に各集落の毎戸を門打ちして歩き、悪魔退散、家内安全の祈祷をして回り、能舞披露は集落ごとに正月3ヶ日及び小正月の夕方から深夜に至るまで集会所で開催されます。また、1月上旬の「郷土芸能保存連合会発表会」や8月末の「ひがしどおり来かさまいフェスタ」で見ることができます。本州最北東端にある尻屋崎。その先端にそびえる白亜の尻屋崎灯台は、明治9年、東北最初の灯台として石油灯にて点灯し、同34年には日本初の電気式灯台となりました。光度は、日本最大級の53万カンデラで、光達距離は約34キロメートル、さらにレンガ造りの灯台では日本一の高さを誇ります。また、尻屋崎周辺の広い草地には「寒立馬」が放牧されています。さいはての尻屋崎で、粗食に耐えながら、厳寒の中、力強く立ち尽くす姿は、命の尊さと自然の躍動を感じさせてくれます。この「寒立馬とその生育地」が平成14年11月18日、青森県天然記念物の指定を受けました。東通村の産業は、広大な土地と2つの海の恵みを生かした一次産業が主体です。漁業では、鮭、イカ、ヒラメ、アワビ、ホタテ、ウニなどが多くとれ、昆布、ふのり、マツモといった海藻類も豊富です。農業では、水稲のほかそば、ブルーベリー、各種野菜の生産に力を入れています。畜産業では、黒毛和牛「東通牛」が名産で、県内でも人気となっています。毎月9のつく日に行われている特売日に、「野牛川レストハウス」で買うことができ、好評いただいています。また、毎年5月と10月には、村内7か所でそれぞれの地区のそばが堪能できる「そば街道まつり」が開催されています。[下北の能舞][尻屋崎と寒立馬][海の恵みの五つ星、山の恵みの五つ星]むつ事業所(青森県)◎青森県東通村■交通手段/八戸自動車道八戸インターより車で約2時間30分、青い森鉄道野辺地駅より車で約1時間20分■問い合わせ先/東通村総務課 ☎0175-27-2111 URL:http://www.vill.higashidoori.lg.jp/『能舞と寒立馬の里』東通村

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