電気と保安 2016年 夏季号 Vol.266 東北電気保安協会
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154kV特高変圧器(154kV/3.15kV)絶縁耐力試験風景特高耐圧試験器及び測定機材9今回実施した、特高変圧器の絶縁耐力試験電圧は、電気設備の技術基準とその解釈の第16条【機械器具等の電路の絶縁性能】により、変圧器一次側と大地間に177.1kV、変圧器の中性点と大地間に103.04kVとなります。154kV特高変圧器の絶縁は、段絶縁が採用されており、中性点付近では、絶縁強度を低下させているため、絶縁耐力試験においては、線路側及び変圧器の各端子(UVW相)と変圧器の中性点に、同一の電圧を印加することができません。従って、中性点と接地した一次側1端子間に88.55kVを印加し、変圧器の鉄心を励磁させ、他の2端子の巻線に電圧を誘起させて、177.1kVを印加する誘導法といわれる試験方法により絶縁耐力試験を実施しました。そして、中性点には試験器により発生させた103.04kVを直接印加しました。今回の作業は受電予定の関係もあり、真夜中の作業時間となりましたが、事業所及び支部事業本部と慎重に準備を進めてきた結果、安全で効率が良い作業を行うことができました。総合技術センターでは、事業所単独では困難な試験業務等の技術支援を行っております。電気に関することでお困りのことがありましたら、お近くの弊協会事業所又はホームページにお問い合せください。2 154kV特高変圧器(154kV/3.15kV)の現地絶縁耐力試験

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