電気と保安 2016年 夏季号 Vol.266 東北電気保安協会
10/24

連系用特高変圧器(66kV/22kV)判定基準、誘導電圧ベクトル図及び測定端子電圧計算式特高変圧器単体試験風景8今回は、事業所からの応援要請を受けて、総合技術センター職員が出向き支援した、特高変圧器の特殊試験の事例を紹介します。変圧器の現地単体試験は、輸送・据付時に不具合がないか確認するもので、通常はメーカで実施しますが、メーカのエンジニアの手配が付かない等の理由により弊協会で実施しました。今回は、特高変圧器単体試験のひとつである位相変位試験について紹介します。位相変位試験とは、変圧器一次側と二次側の各端子一対(例えばU相とu相)を選んで直接接続し、一次側より三相試験電圧を加えて残りの各端子間電圧を測定した結果から、電圧値及び誘導電圧ベクトルを比較し、JIS規格やJEC規格の位相変位(相順及び電圧ベクトルの位相角度差)を満足しているか判定する試験です。今回の特高変圧器はΔ-Y結線で、試験は一次側U相と二次側u相を直接接続し基準点として各電圧値と誘導電圧ベクトルを確認し、一次側と二次側の各測定電圧の値から位相変位が正常であることを確認しました。事前に事業所及び支部事業本部と連携をとり、試験方法などの仕様打ち合わせを綿密に行うことができたことから、試験当日は効率よく作業することができました。接続記号(Dy11)判定(減極性)誘導電圧ベクトル図各測定端子電圧の計算式1 太陽光発電所の連系用特高変圧器(66kV/22kV)の現地単体試験特高変圧器の特殊試験に係る技術支援

元のページ  ../index.html#10

このブックを見る