電気と保安 2016年 冬季号 Vol.264 東北電気保安協会
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イクラ・筋子の他に数の子もお取扱いしていますポート青森店さま外観ポート青森店さま店内の様子4新岡:減少といいますが、実は当社での出荷量は増加しているんです。当社製品の良さを理解していただいている取引先が多くて恵まれていますね。イクラ・筋子が全体として落ちているのなら、その背景としては魚離れ、米離れ、それと健康食ブームによる誤解があるかもしれません。この際ですから、あらためて説明します。皆さん気にしているプリン体は実際にはそれほど多くない。コレステロールもその中身は不飽和脂肪酸であり、EPAやDHAは健康にとても良いのです。必須アミノ酸やビタミンも豊富です。石岡:原料の仕入れ先は、世界中ですね。新岡:そうです、海外出張が多いです。製造、品質管理、営業、どの部門でもどこかの国に1回は行っていますね。社員にとってチャンスと言えばチャンスです。われわれが若い頃は「明日からアラスカに行って来い。」とか、「フィンランドで1か月間の仕事が終わったら、そこからデンマークに行ってくれ。」とか、色々ありました。当時はインターネットもない、パソコンもない、携帯電話もない。とにかく自分一人でなんとかするしかない。それでも現地の人と仲良くなって片言の英語で会話しながら一緒にお酒を飲む。楽しかった思い出が多いですね。海外に行ったらまず、現地語の挨拶を覚えます。フィンランド語でバイバイは「ヘバパイバー」で、現地の人は略して「ヘバ」と言うんです。津軽弁もバイバイの時に「へば」とか「せば」って喋るので、みんなで笑いました。うちの社員には、流暢に英語を話せる人は少なく、英会話も中々上達しませんが“いい魚卵を手に入れたい”その一心から、原料を評価する目は、確実に研ぎ澄まされていると感じます。大変な事が多いですが、海外で仕事をやり遂げた時の達成感は、凄くありますね。海外から帰ってくると皆たくましくなっている。イクラを作る青森の食品工場というイメージだけではなく、世石岡:海外ではレストラン事業など幅広く展開され新岡:そうです。ベトナムでは、レストラン事業や加工事業も行なっています。「オカムラトレーディング」というグループ会社が、ベトナムの事業を管理しています。さっきお話ししたデンマークでサーモントラウトの養殖事業を界の中に1人で挑んでいく商社マンの原点のような仕事もする会社です。今でもそういう伝統は続いている。たぶん社長がいちばん動き回っていますね。ていますね。世界に挑む商社マンの原点を今も水産資源の明日を見つめて

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