電気と保安 2015年 秋季号 Vol.263 東北電気保安協会
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東東作業は、デイサービスセンターさまを施工した電気工事店に実施していただきました。また、前に交換した2台分も同様にメーカーで負担していただくことになりました。〔お客さまの声〕「こんなこともあるんですね。今回のような場合私達だけでは何をどうしたらいいのか分かりません。調査からメーカー対応、工事の手配までしていただき大変助かりました。大変ありがとうございました。」との感謝のお言葉をいただきました。〔まとめ〕今回は最初の問診が不具合を発見する決め手となり、いつも行っていることが役立ちました。お話を伺った時は、通常の“蛍光管の交換”と思っていましたが、最終的には施設内の照明器具42台の交換に及ぶ大規模なものでした。これからも検査員として「お客さまのために何ができるか。」を常に考え、行動することが大切なのだと感じました。5いつも検査員が行っている問診から、照明器具の不具合を発見した事例を紹介します。〔状況〕ある昼下がり、デイサービスセンターさまに月次点検に訪問した時のことです。連絡責任者の方にいつもどおり「何か変わったことはありませんでしたか?」と問診したところ、「蛍光灯が点いたり点かなかったりするのがあるのですが…。」と相談を受けました。〔調査〕最初は「蛍光管の寿命かな。」と思い、新しいものをお客さまからいただき、交換してみましたが点きません。調査したところ器具本体の不具合が疑われたことから、お客さまに了解をいただき器具本体についても新しいものと交換することにしました。2週間後、手配した器具本体が届いたため交換にお伺いして無事点灯を確認。その報告をしたところ、「ここも点かなくなったんです。」とお話があり、調査した結果、またしても器具本体の不良が疑われ再度器具の手配を行いました。2台目の器具の交換後、さらに別の1台にも同様の症状がでたため、さすがに「これは変だぞ。」と思いました。お客さまの建物は建ててからまだ6年で、蛍光器具の寿命にはまだ早く、また、不具合になった照明器具は同じメーカー、同じ型式だったのです。お客さまも「変ですよね。」と同じ意見だったことから、相談して製造メーカーに問い合わせをすることにしました。メーカーからは、「外した器具を施工した工事店を通して送ってほしい。」と連絡があり、すでに外していたものを送り調査結果を待つことにしました。〔原因〕約1か月後メーカーから回答があり、基板にあるIC回路の不具合が原因で点灯しないことが分かりました。〔復旧〕施設内にある同型の蛍光灯器具40台全てをメーカーの負担で交換することになりました。この交換新潟東事業所 佐野 宏「問診が決め手!」 ―照明器具42台の一括交換になりました―検査員の現場報告2

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