電気と保安 2015年 秋季号 Vol.263 東北電気保安協会
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電気工作物別11度末で見ますと約88千件が未改修となっています。なお、指導事項のあるお客さま数は、平成26年度末で全お客さまの47%にあたる25千軒(図4)で約半数になります。指摘事項と比較するとお客さま数、指導事項件数とも多くなっています。電気事故につながるおそれがある設備が多数残っていることから、今後もお客さまへ改修の必要性を丁寧に説明してまいります。指摘事項内容として、「負荷設備」は電線路や使用機器の絶縁不良、使用器具の損傷などがあります。「構造物」は構造物そのものの損傷や不良。「接地工事」は接地されていないもの又は接地抵抗値が高いもので、漏電による感電など人体に直接影響のあるものが主となっています。指導事項は、「引込設備」は区分開閉器及び避雷器、「受電設備」は変圧器や高圧コンデンサなど、ともに高圧機器の老朽により、設備の更新をお勧めしているものが主となっています。とより、感電や火災などの重大な電気事故につながるおそれがあるものですので早急な改修が必要です。指導事項については、重要な高圧機器の老朽によるものが多く、工場やビルなどで一たび故障が発生すると、復旧まで数日間の営業停止を招くおそれがあるものです。実際に改修しないまま使用し、それが原因で構内が全停電となったが交換する機器の在庫が無く、復旧に数日を要した事例や、それに伴い生産活動に重大な影響を与えた事例も過去に数多く発生しています。お客さまにおかれましては設備改修計画を立てるなど、確実な更新をお願いいたします。また、弊協会は改修に係る提案もさせていただきますので、ご不明な点などがありましたらお近くの事業所又は担当検査員にご相談ください。0(軒)60,00050,00040,00030,00020,00010,00003,6841,7451,233引込設備受電設備受・配電盤接地工事構造物配電設備負荷設備非常用予備発電装置蓄電池設備3,6911112,9451,100216324,48753,51325,321全お客さま軒数指導事項有19,9477,5508,1007,40126,9556,6876,32610,00020,00030,00040,000H26FY指摘28,192指導事項無53,73650,00060,000(件)H26FY指導図4 平成26年度末 指導事項のお客さま軒数図5 平成26年度 電気工作物別指摘数と指導数の比較(需要設備)2 指摘事項・指導事項の電気工作物別の傾向指摘事項は「負荷設備」、「構造物」、「受・配電盤」の順で多く、指導事項は「受電設備」、「引込設備」の順で多いことがわかります。(図5)3 まとめ今回は指摘事項及び指導事項について紹介しましたが、指摘事項については法律に違反していることはも

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