電気と保安 2015年 秋季号 Vol.263 東北電気保安協会
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20010弊協会ではご契約いただいたお客さまの電気設備の点検を実施していますが、何らかの不具合や異常があった場合は、大きく次の二つに区分して報告書に記載し、改修のご説明をしています。1 指摘事項:電気設備の技術基準に違反しているもの(感電や火災などの重大な電気事故につながるおそれがあるもの)2 指導事項: 規定基準には違反していないものの、そのまま使用すると電気事故につながるおそれがあるもの今回は、お客さま電気設備のうち、受変電設備や使用場所における指摘事項及び指導事項の概要について紹介します。これらの内容は、感電や電気火災のおそれがあるほか、生産設備の突然の停止等によって、事業運営に大きく影響しますので、早期の改修が望まれます。指摘事項件数の過去5年の推移については、図1のとおりです。平成22年度は約57千件あったものが平成26年度には約52千件に減少しました。これは指摘のあった事項をお客さまに対してご説明し、ご理解をいただいた結果、年平均約40千件を改修していただいたことになります。しかし、平成26年度で見ますと指摘約52千件のうち36千件を改修していただきましたが、約16千件が未改修となっているのが現状です。なお、指摘事項のあるお客さま数は、平成26年度末で全お客さま53千軒のうち、15%にあたる8千軒です。(図2)経済産業省の省令である「電気設備の技術基準」に抵触(法律違反)しているものであり、感電や火災などの大きい電気事故につながるおそれがありますので、早急な改修が必要です。●指導事項指導事項件数の過去5年の推移については、図3のとおりです。平成22年度は71千件でしたが平成26年度では約103千件と増加しています。これは、震災以降、特にそのまま使用すると電気事故につながるおそれのある老朽設備の更新推奨を積極的に行ったことによります。しかし、改修件数は年間平均約16千件と低く推移しており、平成26年(件)70,00060,00056,96150,00040,00030,00020,00010,000(軒)60,00050,00040,00030,00020,00010,0000100,00080,00071,15360,00040,00020,000指導改修未改修59,96058,56241,19240,53737,83619,12518,76818,025H22FYH23FYH24FY53,5138,067全お客さま軒数指摘事項有83,35875,20567,37457,04458,06114,10917,14415,984H22FYH23FYH24FY指摘改修未改修56,28552,46038,98436,40317,30116,057H25FYH26FY45,446指摘事項無103,48688,99687,91573,26615,73015,571H25FYH26FY図1 指摘事項の指摘数、改修数及び未改修数の推移(需要設備)図2 平成26年度末 指摘事項のお客さま軒数(件)120,000図3 指導事項 指導数、改修数及び未改修数の推移(需要設備)(H22FY〜H26FY)(H22FY〜H26FY)1 指摘事項・指導事項の件数の推移(過去5年)●指摘事項弊協会お客さま設備の指摘事項・指導事項の概要

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