電気と保安 2015年 夏季号 Vol.262 東北電気保安協会
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本社外観太陽光パネルの取付金具例2かんな山下:今では災害時などの危機管理としてBCPという事業継続の概念が定着しつつありますが、その当時、製品や原材料の輸送・交通の代替案まで考えて土地を選ぶのはまだ珍しかったのではないでしょうか。坂田:与板町への立地は、採用面でも課題がありました。私たちは与板町の中学校や高校の学園祭に出かけて行き、学生達にヒアリングを行いました。「地元与板町は好きだけど、就職したい会社がない。もし大きい工場ができたら勤めたい。」という声を聞けました。また与板町の人口を調べて採用シミュレーションをしました。生産に必要な80人の社員が確保の道路が必須であるという当社の要望を伝えたところ、与板町長が別の候補地を紹介してくれました。今季号のお客さま山下:御社の沿革によりますと、昭和26年(1951)の製造から始まり、昭和38三条市で創業、鉋年に建築金具の製造を開始、昭和48年に法人化。この年から現在の基幹製品となる金属屋根部品を作り始めていますね。坂田:そうです。創業当初は三条市に本社工場がありましたが、そこは広げることはできなくて、もっと広い土地が必要でした。ある時、当時の与板町が工業団地を造成したと知り、町役場に行って案内していただきました。残念ながら見た瞬間は不合格でした。土地が行き止まりの袋地で、血管である道路が1本しかなく、この道路に何らかの支障が起きたときに物が運べない形状でした。替わりの利く複数株式会社サカタ製作所代表取締役社長坂田 匠さま新潟県長岡市。ここに金属屋根構成部品の専業メーカー、サカタ製作所さまがあります。金属屋根は、工場、ショッピングセンター、体育館、空港ターミナルなどの産業用建築物でよく見られる屋根で、この屋根を建物に取付ける部品や屋根の上に設置物を取付ける部品では、同社は日本一のシェアを誇っています。この金属製折板屋根用構成部品日本一のノウハウを生かし、近年は金属屋根上の産業用太陽光パネル取付金具の分野でも日本一となっています。本日は、株式会社サカタ製作所 坂田匠代表取締役社長をお訪ねし、弊協会専務理事 山下弘二がお話をうかがいました。東北電気保安協会専務理事山下 弘二立地、採用、生産、先を見据えた経営新潟県長岡市 株式会社 サカタ製作所 さま

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