電気と保安 2015年 夏季号 Vol.262 東北電気保安協会
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2暖房ボイラーの設定温度変更日本赤十字秋田看護大学・日本赤十字秋田短期大学外観1今回ご紹介する日本赤十字秋田看護大学・日本赤十字秋田短期大学の歴史は1896年(明治29年)に開始された日本赤十字社秋田支部での救護看護婦養成にさかのぼり、今日まで優秀な看護及び福祉専門職者を多数輩出しております。今回は施設の省エネを進める一環として、省エネルギー診断を昨年7月に実施しました。最初に、館内を歩きながら省エネ箇所を探す“ウォークスルー診断”を約3時間かけて実施しました。なお、お客さまの建物の概要は鉄筋コンクリート造3階建(一部4階建)延床面積約13,800㎡となっています。次にその結果から、お客さまに5項目をご提案させていただきました。その中からお客さまとご相談のうえ、デマンド監視装置(Webタイプ)を導入し、「電気の見える化」をするとともに、警報が鳴った時は空調機を停止することで、最大電力の削減を図ることにしました。昨年11月から運用を開始し、お客さまの積極的な取組みにより、冬の最大電力は昨年と比べ269kWから223kWと、46kWの大幅削減(目標16kW)に成功しました。また、お客さまの最大電力のピークは夏と冬の二つとなっており、夏の目標は、昨年の304kWから54kW低減した250kWとしています。そのため、今年の夏に向け、“空調機のデマンド自動負荷制御システム”の導入も決定しています。これは、今まで空調機の操作を、その都度手動で行っていたものを自動化することで省力化を図るものです。省エネの第一歩は現在の状況を確認することです。また違う視線から見ると新たな発見がある場合もあります。省エネを進めたいが、何をしていいかわからない場合は、省エネルギー診断から始めてみてはいかがでしょうか。※削減効果は弊協会の試算。1空調機(冷房)の設定温度変更無設定温度1℃上昇3デマンド監視装置無設定温度1℃低下有契約電力低減率5%電気 3,037kWh/年灯油 5,222ℓ/年最大電力16kW低減(実績は46kW低減)Noお客さまへ提案した省エネ項目(一部抜粋)設備投資項目提案内容削減効果秋田事業所省エネルギーの第一歩 ―省エネルギー診断―日本赤十字秋田看護大学・日本赤十字秋田短期大学さまの省エネ取組み事例のご紹介

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