電気と保安 2015年 夏季号 Vol.262 東北電気保安協会
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高圧事故件数[件]※電気事故(緊急対応)の内、高圧事故の部位別割合(平成26年度)図2 高圧事故の推移図3年間事故数高圧の電気と自動車事故の発生割合図4 引込施設の事故発生部位比較14%(出典:弊協会、平成26年警察白書)10高圧事故とは、受付後に出動した結果、高圧側での停電事故となっていたものをいい、図2のとおり年間約1,000件発生しています。お客さまからの緊急連絡で、「全停電」というのは平成26年度で827件であり(図1)、これはほとんどが高圧事故と考えらます。また、この他の監視警報や東北電力からの連絡など、実際に現地に出向いたら高圧事故であったというものを合わせたのが1,098件、これに波及事故となった25件を加えると1,123件となります。これは、弊協会の全てのお客さま設備の2.1%となります。お客さま設備の高圧事故が、どの程度の発生割合なのかをイメージしていただくため、図3に自動車による交通事故と比較してみました。その結果は、高圧事故の方が2.5倍も高い発生割合となっています。高圧事故は、発生すると短時間での復旧作業は難しく、高圧機器が破損や損壊などしていると復旧に数日を要することもあります。高圧事故の中で、高圧気中開閉器、引込線、ケーブル等の引込施設は、状況によって波及事故につながるおそれのある事故となります。引込施設は、引込柱などの外に設置されているもので、季節、気候などの影響を直接受けることになります。図4に引込施設の事故発生部位の割合を示します。この中では、“高圧気中開閉器”及び“地絡継電器”が全体の50%を占めていることが解ります。高圧気中開閉器(図5)及び地絡継電器(図6)は、長期の使用により電子部品が劣化して故障を起こしたり、落雷時は、異常電圧により電子部品が壊れることがあります。27%23%高圧電気設備の事故(平成26年度)自動車による交通事故(平成25年)1,6001,4001,2001,000800600400200[%]2.52.01.51.00.50.00波及事故1,123629,0211,20492492691496783120H1725H1821H1917H2020H21年度2.1高圧電気設備の事故(平成26年度)その他19%高圧気中開閉器ケーブル等地絡継電器支持物8%引込線9%波及以外の高圧事故1,3321,1131,09899230H2219H2314H2419H2525H260.8自動車による交通事故(平成25年)母集団53,878軒(お客さま軒数)8,186万件(運転免許保有者数)2 高圧事故3 引込施設の高圧事故

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