電気と保安 2014年 秋季号 Vol.259 東北電気保安協会
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5写真2 人工地絡試験の講義写真1 人工地絡試験用開閉装置写真3 人工地絡試験の実習 弊協会で行う人工地絡試験は、高圧受電設備を受電(活線)状態で人工的に地絡を発生させ、各地絡保護装置(地絡方向継電器、地絡過電圧継電器)の動作、整定値の確認及び他の設備との保護協調の確認を行います。 その確認作業においては事前に、安全処置や試験手順、作業分担等をお客さまや電力会社と十分協議し実施します。 人工地絡試験を実施することで、電力会社の変電所とお客さまの受変電設備のそれぞれに設置してある地絡継電器間の保護協調を確認することができます。また、地絡保護装置の整定値に対して、実際に動作する地絡電流値の確認が可能となります。さらには、地絡させる箇所によって地絡保護装置の動作の適否を確認できるため、地絡保護装置の単体試験では確認できなかった施工ミスを実際に発見した例もあります。 なお、弊協会では、人工地絡試験の技術研修(写真2・3)を総合技術センターで実施し、現場試験の技術力向上も図っています。 人工地絡試験は、実際の地絡事故に対する地絡保護装置の動作確認と、他の設備との保護協調を確認する手段として有効です。2 弊協会の人工地絡試験の概要3 実際の人工地絡試験について4 おわりに

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