電気と保安 2014年 夏季号 Vol.258 東北電気保安協会
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リニューアルした加茂水族館の外観ゆったりとした入口東北電気保安協会専務理事米田 文重魚を山越えして鶴岡城下まで運んだのでしょうね(右頁地図参照)。今やクラゲの展示で大変有名な加茂水族館ですが、いつ頃どのような経緯で設立されたのでしょう。水族館の歴史をご紹介いただけないでしょうか。村上:昭和4年12月に鶴岡駅から湯野浜温泉まで電車が開通しました。その翌年の昭和5年8月に水族館がオープンしました。海鮮問屋、網元、温泉街の経営者など地元の金持ち達が資金を出し合って水族館を作ったのです。地域を賑やかにしようとしたのでしょうね。その後、昭和19年に戦争のため閉館になり、戦後もずっと閉館していました。昭和31年に鶴岡市が加茂町を合併した後、ふたたび開館しました。その後、昭和39年に、水産高校に用地を譲り、少し南のこの場所に小さな建物を作って開館しました。それから今年で50年で2今季号のお客さま米田:今日は、ここに着く前に、海岸沿いに北の方へ湯野浜温泉の辺りまで行ってみました。そのあと、加茂まで戻って来て春日神社の高い階段を上ってみました。本殿は立派な亀の彫刻を施してあって、さすが、古くからの港町だなと思いました。村上:そうです。加茂は酒田と同じくらい古い町です。お寺はみんなちょっと高いところにあったでしょう。天保時代に3丈、9メートルくらいの津波が来たということがあって、それより上に建てられています。米田:この辺りの地形には特徴がありますね。背後に200メートルから300メートルの高さの山が海岸線に沿って南北方向に連なってそびえていて、その山を東に越すと平坦な鶴岡の平野が広がっています。トンネルのない昔は、ここ加茂に上がった鶴岡市立加茂水族館館長村上 龍男さま小規模水族館の経営という苦難に立ち向かい、クラゲの展示を突破口にして、創意工夫により経営を立て直し発展した鶴岡市立加茂水族館。今や、クラゲの展示では世界を代表する水族館となっています。昨年12月より一時閉館し、より大きな水族館として平成26年6月にリニューアルオープンしました。本日は、鶴岡市立加茂水族館の村上龍男館長をお訪ねし、当協会専務理事・米田文重がお話をうかがいました。(本対談は、平成26年4月に行われました。)加茂水族館の歴史山形県鶴岡市 鶴岡市立 加茂水族館 さま

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