電気と保安 2014年 春季号 Vol.257 東北電気保安協会
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牛手2岩泉ヨーグルトは、2011〜2013年、3年連続でモンドセレクション金賞を受賞岩泉乳業株式会社本社工場転換を図るべく、主力商品をヨーグルトにシフトしました。─ヨーグルト戦略はうまくいきましたか。 牛乳は「こだわって作っています」と言っても、味そのものは明確な区別ができず、売る戦略としても難しい。その点ヨーグルトは、幅のある製品作りが可能で、当社のオリジナリティーやものづくりのストーリーもきちんと打ち出すことができました。─ 岩泉ヨーグルトは、私どもの協会職員の間でも、弾力があって風味豊かで濃厚な美味しさがあると評判です。 そう感じていただけるのはとてもうれしいことです。まさにそこを目指した商品でした。体に良いものでも、味が美味しいものじゃないと毎日食べていただけないんです。ですから、良いものでなおかつ美味しいものを目指しました。 当社の製造法の特徴は2つあります。1つは「低温長時間発酵」。これだと牛乳のほのかな甘みや風味がヨーグルトに残ります。もう1つはアルミ袋に詰めてその中でゆっくり発酵させる、い今季号のお客さま─ 2004年に第三セクターで設立されていますが、経緯をお聞かせください。 岩泉町は1次産業が中心で、なかでも酪農は120年の歴史があります。その酪農業を将来的に安定して経営ができるように、酪農家が自分たちで付加価値の高いものを作って売っていく6次産業を目指し、地域の酪農家の皆さんとJAみやこ(現在のJA新いわて)と岩泉町が出資して設立した会社です。それ以来、社長は私で4人目になります。─設立後、会社経営はどんな状況でしたか。 設立当初は牛乳がメインでした。しかし、牛乳の消費は低迷していました。健康志向に向けた商品としては、豆乳や黒酢などが人気でした。牛乳の生産販売という点では、非常に厳しい経営環境でした。このまま牛乳メインでいったらきっと会社が持たないだろうと感じました。そんな時、牛乳の試飲会をスーパーでやらせてもらい、お客さま情報をキャッチしていたなかで、これからはヨーグルトが伸びそうだという兆しがありました。2008年、経営の大岩泉乳業株式会社代表取締役社長山下 欽也さま目指す美味しさのために低温長時間発酵など、とことんこだわった作り方をしている東北電気保安協会宮古事業所長佐藤 正之120年の酪農の歴史がある岩手県岩泉町で、格別に美味しいと評判のヨーグルトを製造販売している岩泉乳業株式会社さま。2004年第三セクターとして設立され、2008年にヨーグルトを販売してから全国に販売を拡大し業績を伸ばしています。今回、岩泉乳業株式会社の山下欽也社長をお訪ねし、当協会宮古事業所長佐藤正之がお話をうかがいました。間ひまかけて作る美味しさ岩手県岩泉町 岩泉乳業株式会社 さま乳からヨーグルトへ

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