電気と保安 2014年 冬季号 Vol.256 東北電気保安協会
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5白石温麺、しそ温麺、わかめ温麺などのほか、うどんや素麺なども販売されている製品をアピールするため包装や箱詰も検討しているいたようでした。その名残で今でもいろいろなものを作っています。農産乾物のきなこ・ごまは、お取引さまからのご要望で先代・先々代の時に取り扱いを始めさせていただいたようです。佐藤:なるほど。取引さまからの要望で製品化するということもあるわけですね。今後の新しい製品開発などについて、お考えがあればお聞かせください。松田:ここ何年間は新製品を出していなかったんですが、今、春夏向けの新しいタイプの温麺の試作を重ねているところです。また製品の中身をアピールするのにどのような方向性の包装がいいかなども検討しなければいけません。佐藤:消費者の考え方やニーズも変化していくでしょうし、そこを読みながら商品開発をしていかなくてはいけないというご苦労もありますね。松田:昔からずっとご支持いただいているものも、時々振り返って試食をして検討します。たとえば、そばの食感については好みがちょっと違ってきていると感じています。祖父の代では、普通のそばの食感はおそらく「もそもそ」という感じだったと思いますが、今はラーメンがすごく普及していますので、そのラーメンの食感に近い、ちょっと「つるみ」のあるそばが好まれるのでは、というような模索も行っているところです。佐藤:工場を見せていただいて、製造ラインの機械がたくさん動いています。動力は電気と思いますが、ふだん電気を使われていて何か困ったことや、ご苦労された点、あるいはご要望などございましたらお聞かせください。松田:そのお話を聞いて頭に思い浮かぶのは、震災の時のことです。当社は震災発生から7日目で電気が使えるようになりましたが、あの時は何時間とか半日の停電ではなく毎日毎日のことでしたから、電気がなければほんとうに何にもできないんだなと感じ入りました。普通に電気が届くということが、自分が認識している以上に大変なものなんだということが身にしみましたね。それから、この頃すごく怖いなと思うのが、漏電の危険性の話を耳にして、大事な製品を作る当社のような工場ではそれは避けなくてはいけないと思いました。今後とも保安協会さんにいろいろご指導いただいて安全な使い方をしていかなければと思っています。佐藤:私ども協会も、電気を安全に、そして効率よく使っていただけるように精一杯努めてまいりたいと思います。またお客さまの従業員の方に対して電気の使い方などのセミナー、研修や工場の省エネの工夫などのご相談にも応じています。これからも何かご要望がございましたら、お声がけください。きょうは、非常に身近な食べ物でありながら、長い歴史とその由来にこめられた奥深い「温かい心」についてうかがって、またひとつ新しい大切な発見がありました。たいへんありがとうございました。身にしみて感じた電気の大切さ
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