電気と保安 2014年 冬季号 Vol.256 東北電気保安協会
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2雷雷雲雷地面18当協会では、下記の業務を行っておりますので、最寄りの事業所または担当検査員にお問い合わせください。  ●避雷針の接地抵抗測定業務   ●接地抵抗値低減の改修業務  ●避雷器の交換業務       ●低圧機器保護用避雷器の動作特性試験避雷器避雷針図2 高圧用避雷器図1 誘導雷の侵入経路図3 低圧用避雷器図4 避雷針 近年、地球温暖化が原因ではないかと想定されるゲリラ豪雨や竜巻、落雷による被害が、マスコミで多く報道されています。今回は、雷害からお客さまの事務所や工場等を守る避雷設備の概要を紹介します。 誘導雷から受変電設備にある高圧機器を保護するためのもの。② 低圧用避雷器(図3) 誘導雷から事務所や工場内にある低圧機器を保護するためのもの。③ 避雷針(図4) 屋上等に取付け直撃雷による建築物の破損や火災を防ぐためのもの。次の建物等に設置義務がある。(1)高さ20mを超える建築物(建築基準法)(2)ガソリンや灯油等の危険物を指定数量の10倍以上を取扱う製造所、屋内貯蔵所、屋外タンク貯蔵所等(消防法)(3)火薬類の製造作業を行う製造施設等(火薬取締法)避雷針についても、建築基準法等で接地抵抗値及び測定期間等が規定されていますので、年1回は接地抵抗測定を行い、規定値以下であるか確認することをお勧めします。雷雲アンテナ誘導雷誘導雷電力線電話線誘導雷落雷の種類と影響 雲と地上の間で発生する放電現象を落雷といい、エネルギー量は大きいもので電圧が数億ボルト、電流が数十万アンペアにもなります。雷害を月別にみると4月~10月は太平洋側で多く、11月~3月は日本海側で多く発生しています。 落雷には、地面や建築物等に雷が直接落ちる「直撃雷」と、直撃雷や雷雲間の放電によって誘導された高電圧・大電流が電力線、電話線及びアンテナを通して建物内に侵入する「誘導雷」(図1)があります。避雷設備とは 落雷によって発生した異常な高電圧を大地に放電させ、電気機器や建築物を保護するのが避雷設備です。 事務所や工場等で使用されている避雷設備には、主に次の種類があります。① 高圧用避雷器(図2)避雷設備の保守・点検高圧機器及び低圧機器を保護する避雷器の接地抵抗値は、電気設備の技術基準で規定されており、当協会が保安管理業務を受託しているお客さまには、保安規程に定められている年次点検で年1回測定し、年次点検結果報告書で報告しています。雷害から電気機器を保護する避雷設備のご紹介

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